万引き犯で花粉症の私
結論から言おう、冤罪である。
この日の私は休日であるにも関わらずスーツで神戸市三ノ宮をブラブラしていた。
なぜスーツなのかというと、前日にバレンタインのお返しにキルフェボンのケーキを買って、お泊りに行っていたためである。
少し早いホワイトデー。
ケーキは素晴らしく、とてつもない旨さであった。まぁケーキに関しては以前の記事を読んで頂きたい。
記事に付け加えるなら今回はイチゴ系のケーキ2つにチーズケーキとチョコレートケーキの計4つを購入した。
特にチーズケーキは絶品であった。クリーミーでいくら食べても飽きない。
チョコレートケーキはブラウニーのようなしっとり系。
ちなみにこっそり秘密を教えるとブラウニーは私の好物である。
キルフェボンにはずれなし!
私が休日であるにも関わらず相方は仕事に行った。(当然のことですね(^_^;))
手帳が欲しい私はチェーン展開をしている、そこそこ大きなお店に行き、手帳を買うことにした。
欲しい機能が揃った手帳がなく、自分で組み合わせて作る手帳を購入することにした。
選ぶ際に重要なのがポケットに入る大きさであること。そのため、いろんな大きさの手帳をポケットに入れてはサイズを確かめていた。
入れていたのはサンプル品である。
少し長すぎたり、重すぎたり…サイズを決めた後は中に挟むメモ紙などを吟味。
40分ほどかけて自分好みの手帳を完成させた。
2052円税込。安い。
会計を終えた私はレジの女の子に笑顔でお礼を言った後、朝からお腹が少し緩かったためトイレへと向かった。
そして声をかけられる。
「まだお会計が済んでいない商品がありますよね」
私はきっぱりと言い放った。
「え?な…何がですか? さっきレジに行きましたけど…」
それは堂々たる姿だったはずだ。
花粉症である私は目をパチパチさせていたために疑われたのかもしれない。
「ちょっと事務所まで来て下さい」
「わかりました…」
店内にお客がほとんどいなかったことと、トイレの周りは無人だったため恥ずかしい思いはしなくてすんだ。
店員の後ろを歩く私はさぞ厳かなる足並みだったことだろう。言い換えればゆっくりとトボトボ歩いていたとも言うかもしれない。
会議室に案内され店長と売場リーダー2人に詰め寄られる。
「出して下さい。正直に出してもらえれば警察は呼びませんから」
万引きの容疑で私はピンチを迎えていた。
私は鞄を突き出し、つけていたマスクを剥ぎ取り言い放つ!
「やってませんって!!全部調べて下さい!」
店長たちは失礼しますと声をかけ鞄の中を調べ始めた。
もちろんスーツのポケットの中も。
購入して袋に入ってる商品とレシートを何度も見比べる店長。スーツのポケットをまさぐる売場リーダー。
「ほんとにやってません!警察呼んでもらっても結構です!!」
怒ってはいないけれど、ここは強気で出なければならない。海外では先に謝ったら負けらしい。いや、冤罪だから謝る必要はないのだけれども…
しかし、私の虚勢も長くは続かなかった。
大きなクシャミを3連発。そこから幾度もクシャミをし、鼻水はズルズル。
休みの日にまで貴重な薬は飲まない。
威勢よく剥ぎ取ったマスクを今更付け直すのも恥ずかしい。薬を飲むなんて論外である。
もともと怒っていなかった上に、クシャミが止まらない私は必死に鼻をティッシュで押さえながら俯向いて待つしかない。
数分後、店長の謝罪を背に受けながら店を出た。
私の胸にたったひとつ、深く刻まれたことがある。
「マスクって本当に効果あるんだ」
以上が本日のお昼過ぎの出来事である。
ちなみに、ポケットに入るサイズを確かめるために次々と入れては出してを繰り返してた私も悪い。
しかし、サイズは重要なことだし仕方ないことであったとも思っている。(サンプル品だしね)
皆さんも冤罪・犯罪には巻き込まれませんようにお気をつけ下さいませ☆